突然ですが、あなたは「ブラック病院」で働いていませんか?
ブラック病院で働き続けるなんて精神衛生上よくないし、自ら進んで「不幸になる人生」を歩んでいるようなもの。
かくいう私も、ブラック病院に就職し立派な社畜ナースとなっていた経験があります。
転職するまで、「当たり前」「常識」だと思っていたことが大きくズレているということに、気付くことすらできませんでした。
そこで今回は、私の実体験をもとに「ブラック病院」の特徴や実態をお伝えします。
この記事はこんな方におすすめ
- ブラック病院で苦しんでいる人
- 「もしかして今の病院ブラックなのかな•••?」と不安な人
- ブラック病院を退職しようか悩んでいる人
ブラック病院あるある:7つの特徴
とにかく忙しい

重症患者さんの処置
手術や検査出し
保清
ナースコール対応
急変
クセの強いドクターとの絡み
クレーム家族の対応
緊急入院
終わらない記録
とりあえず、やらないといけないことが多すぎます。
だけど「明日でいいや」は通用しません。
目の前には患者さんがいるから。
どうやって多重業務をこなしていくか、常に脳みそフル回転。
仕事中に自分がトイレに行く暇もありません…。
むしろ尿意を感じないレベルな忙しさなんです。

少子高齢化の影響で、多くの医療現場で慢性的な看護師不足と言われています。
「人手不足=仕事がまわらず忙しい」
この式は、どこの職場でも一緒ですね。
しかしブラック病院はなんせ激務。
人がすぐ辞めてしまうのでなかなか人材が育ちません。
中堅ナースになれたとしても、多くの役割や委員会などを押し付けられて、つらくなって辞める人が多いのも現状です。
「お局と若いナースばかり病棟で、中間層があまりいない」
ブラック病院の特徴の1つ。
「激務→人がすぐ辞める→人材が育たない→1人当たりの仕事が増える→激務」
完全に負のループです。
だからずっと労働環境が改善せず、ブラック病院のままなんですよね。
食事休憩もろくに取れない

忙しい日の休憩時間は、
- 遅れて休憩にはいり、15分でお弁当を食べて終了
- お弁当を食べながら検温の記録(携帯情報端末:PDAで)
- 早めに休憩を切り上げて仕事を再開
こんな感じでした。
心休まる時間もありません。
休憩くらいゆっくり取りたいものです。
長時間残業は当たり前

「ブラック企業」といえば必ずでてくる代表的な特徴が長時間残業。
ブラック病院もしかりです。
勤務時間中に記録する時間は取れず、定時を過ぎてからやっとパソコンの前に座れる、という日常でした。
日勤なのに、消灯時間を過ぎてから帰宅なんてこともありました。
タイムカードを切ってから残業「残業代がきちんと支払われない」

ブラック病院時代、定時を過ぎると「退勤」のタイムカードを押しに行っていました。
タイムカードを押したあとは、もちろん病棟に戻って残業です。
不満は多少ありましたが、それが当たり前の閉ざされた世界。
こうして私の中で、「残業代はつかないもの」なんていう変な常識が作り出されたんです。
違うパターンもあります。
別の病院では、残業代は申告制でした。
定時に近づくと、残業でかかりそうな時間を予測して師長やリーダーに報告するシステムです。
しかし実際は上司からの圧力によってちょっとの時間しか申告できません。
結果、長時間残業してもスズメの涙ほどの残業代しかもらえない、そんな状況でした。
勤務時間外・休日の会議や勉強会・セミナー参加の強制

ブラック病院で多いのが、勤務時間外の会議や勉強会の強制参加。
残業を中断して、勤務時間外に病棟会に参加しなければなりません。
そこで「どうやって残業を減らすか」なんて議題を話し合ったりするんですよね。
本末転倒ですよね。

仕事に戻ったらアレしてコレして…。
さっさと仕事に戻って残業終わらして帰りたい…(涙)
病棟会の間、ずっとこんなこと考えていました。
病棟会の後は、終わりの見えない残業が待っています。
会議や勉強会は、夜勤明けや休日でも参加しなければなりません。
夜勤明けだと悲惨。
夜勤明けで、家に帰りつくのは昼12時頃。帰ってシャワー浴びて少し寝たら、夕方にはまた病棟に行かなければなりません。
年に2回異常、院外セミナーや学会への参加も強制でした。
医療関係のセミナーや学会って参加費高いんですよね。



もちろん補助や手当はありません。
さらに家では、委員会や看護研究・事例発表会などの資料作りがあったりと、仕事のことがずっと頭からずっと離れません。
有給休暇が取得できない


ブラック病院時代は、「有給?なに、それ?」レベルです。
「病欠したら有給になってた」
その程度しか使われませんでした。
なので毎年、持ち越すことのできない大量の有給は切り捨てられていました。
さらに退職するときは、30日以上残っていた有給は当然のように捨てられ、買い取ることもできません。
「有給=使えないのが当たり前」
「みんなそうだから」
相変わらず思考停止しているので、不満に思うこともありません。
完全なる社畜ナースでした(涙)
新人いじめやパワハラが日常茶飯事


溜まったストレスを「いじめ」という形で発散する人もいます。
特にターゲットになりやすいのが…
そう!新人看護師です。
私が新人の頃、配属となった循環器内科病棟だけで同期が7人いました。
「ただでさえ忙しいのに、大人数の新人指導しなくちゃいけないなんて…」
と、余裕のない先輩看護師のイライラが目に見えます。
ひとりの同期がいじめの標的になり、半年後には仕事に来ることができなくなって違う病棟に異動となりました。
それを目の当たりにして悲しいはずなのに、
「自分が標的にならなくてよかった」
とホッとしていた自分がいるんです…。
私自身も転職して中途入職したばかりの頃、転職先のお局看護師とその手下たちの標的になったことがあります。
しばらく耐えていたら収まりましたが、依然多くの職場で、このような女性の職場特有のいじめやパワハラが存在している現実があるんです。
まとめ


私の経験をもとに書きましたが、「7つの特徴」に当てはまる項目が多い人は要注意です。
もしあなたがブラック病院に勤めているのであれば、できる行動は限られてきます。
- ひたすら我慢する
- 自分で頑張って改善する
- 仕事をやめて転職する
この中で一番やってはいけないのが「我慢」です。
我慢して自分の考えや価値観を押し殺してしまったら、次第に思考停止していき「社畜」となってしまいます。
たった一度きりの人生。
貴重な時間をブラック病院に費やすのは得策ではありません。
なかには「自分が立ち上がって改善する」と思う人もいるかもしれません。
しかし実際は、ブラックな職場を変えることはほぼ不可能です。
1人の力ではどうにもなりませんし、相当な時間と労力がかかります。
1人、いや、数人が騒いだところで上層部や病院の圧力で、そのまま潰されてしまうのがオチです。
一番得策なのは、今すぐ病院を辞めて転職することです。
「そんなすぐには辞められないよ!」
そう思いますよね。
今までの環境を変えるためには相当なパワーが必要ですから、気持ちはよくわかります。
だけど、心も体も消耗品です。
我慢し続けたら、消耗しきって取り返しがつかないくらいに壊れてしまいます。
そうなってからでは遅いんです。
今の環境を変えることは逃げでも何でもありません。
ブラック病院なんかを相手にしてムダに人生を使う必要はありません。
他人の目を気にすることなく、自分がいきいきと働ける場所を探していけばいいんです。
最近は深刻な看護師不足から、多くの病院で中途採用を盛んに行っています。
まずは転職サイトに登録することをお勧めします。
どうか、自分の納得できるホワイトな病院と出会って、あなたらしく働いてくださいね。
コメント